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Author: 今 岡 忠 嗣 最新記事
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バラの剪定・誘引
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つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 11
「つるレッドミニモ」のトレリス仕立てです。 ミニバラ「レッドミニモ」の枝変わりで、一季咲き。 ロゼットのポンポン咲きで、とても花付きが良く、ほぼ無農薬でも育てられますが、ハダニには注意が必要です。 シュートは、ミニバラとしては、やや強いトゲがあります。 この株は、ガゼボの腰板(ラティス)に誘引していますが、来園者の目を引く存在感があります。 開花写真は、昨春、5月です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 12 「つるアイスバーグ」のオベリスク仕立てです。 世界バラ会連合殿堂入りの名花、アイスバーグ(フロリバンダ)の枝変わり。 純白の半八重平咲き、花持ちが良く開花期も長い、純白なつるバラの代表的品種で、庭にぜひ植えたバラです。 耐病性もあり、株が充実すれば、ほぼ無農薬でも栽培できます。 開花の写真(左側)は、撮影方向が反対ですが春の状況です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 13 「春がすみ」のオベリスク仕立てです。 つるサマースノー(白色)の桃色花を固定させた品種で、別名は「ピンク・サマースノー」です。 つるは、トゲがなくしなやかで、自在に誘引でき、株元からのベーサルシュートも良く発生するなど、扱いやすいバラです。 開花の写真は、昨春のものです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 14 「新雪」のオベリスク仕立てです。 日本のバラ育種の世界で、「ミスターローズ」と称される、故 鈴木省三 氏作出のバラ。 その名のとおり、新雪の如く、純白で半剣弁高芯咲きのバラらしいバラです。 黒星病はほとんど発生せず、育てやすいバラですが、ラージクライマー特有の鋭いトゲと剛直なシュートで、やや扱いにくいのが玉にキズです。 開花の写真は、昨春のものです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 15 「つるバンブリッジ」の壁面仕立てです。 バンブリッジ(フロリバンダ)の枝変わり、ややマイナーな品種ですが、花つきがよく耐病性もあります。 誘引は、場所が階段脇で、壁面とこれと二か所で直角に曲がっている階段で、少し時間がかかりましたが、春には、階段に添って開花し、見事な景観を演出します。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 昨春の開花 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 16 「ポールズ・ヒマラヤン・ムスク」の壁面仕立てです。 一季咲きのオールドローズ、ローズガーデンの設計上で、欠かせないと言われるほど人気のバラです。 咲き始めから散り際まで、ナチュラルな風情があり、最盛期には数千の花が咲くと言われています。 枝は細くしなやかで、どのような仕立て方にも向きます。 ただ、非常に強健で、つるが5㍍ぐらい伸長することから、狭い場所には不向きなことが留意点です。 当園では、来園者用の駐車場仕切り壁に誘引しています。 剪定中途の写真はつるを解いた状態(苦闘中)、開花の写真は昨春の様子です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 剪定中途 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 17 「宇部小町」 クライミングミニチュアです。 つるの伸長が、1.2㍍程度であり、鉢で栽培しています。 オベリスクやトレリスに向きますが、少し遊び心で、円形に誘引し、等身大の「水か目を担ぐ女性像」の前に置いて、向こう側が見えるようにしています。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 18 フロリバンダのスタンダード仕立てで、品種は「マイ・グラニー」です。 スタンダードは、バラ園を立体的に演出するのに大変優れていますが、価格が高いこと、支柱にも工夫が必要なことが玉にキズです。 剪定に合わせて、ライズベッド式に植え替えてみましたので、今春は一層来園者の目を引くものと思います。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 昨春の開花 】 スポンサーサイト
2016年、つるバラの冬剪定・誘引を、ビフォア~アフターで紹介します。
つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 1 つるバラの誘引は、「壁面・トレリス」、「パーゴラ」「オベリスク・ポール」等があります。 最も簡便・容易なものは、平面的で枝の重なりが少なく、つるの解きと誘引が簡単な「壁面・トレリス」、最も作業が困難なものは、枝が重なり、全てを一度解いてから巻き上げる「オベリスク・ポール」です。 写真のつるバラは、立ち上げ部はオベリスク、上部はアーチとなっており、難易度は、最も高い部類と言えます。 バラは、両サイドから、「フェリシテペルペチュ(オールド・伸長4㍍)」を絡ませており、作業は、丸一日を要しました。 ビフォアに比べると、枝の更新も含めて、かなり太い枝も間引き、半分近くになりました。 写真の右上部に、少し突出した枝が残っていますが、これは、完全なシンメトリーは味気ないことから、わざとアクセントとして残したものです。 「剪定は、剪ることと覚えたり」と言うべきでしょうか。 開花の写真は、昨春(2015年)のもので、今春の開花が、楽しみです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 剪定途中 】 ![]() 【 剪定枝 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 2 「アンジェラ」のパーゴラ仕立てで、ここは来園者の記念撮影人気スポットとなっています。 春バラ開花後の7月に、天井部を「しつけ剪定」しています。 開花後に、しつけ剪定を行っておくと、枝の下部から、ほどよいシュートが多く発生し、また冬剪定の手間も少なくて済みます。 開花している写真は、昨春5月20日の状況です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 3 「安曇野」のポール仕立てです。 安曇野は、一季咲きのミニのつるバラで、小輪一重の花が円錐状の房咲になり、とても花付きが良いバラです。 シュートは、細くしなやかで、細かなトゲがありますが、とても扱いやすく、どのような仕立て方にも合致します。 当園では、約200坪、320本のセンターコートに、電柱古材を利用してポール仕立てとし、シンボルローズ的存在です。 剪定前の写真でおわかりと思いますが、花後に中段で「しつけ剪定」を行って、中・下段からのシュートの発生数を増やしています。 剪定・誘引は、シュートの1/3程度を更新するため、一端全てのシュートを解いて巻き直しますので、4時間ほどかかりました。 開花時の写真は、昨春5月28日の様子です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 4 「キング」のオベリスク仕立てです。 一季咲きのつるバラで、花径3㎝ほどの小輪、ポンポン咲き。 多花性で、花持ちも良好、樹勢は旺盛でベーサルシュートもとても良く発生します。 また、枝はしなやかで、トゲはほとんどありませんので、非常に扱いやすいバラで、耐病性も極めて高く、無農薬でも育てられるなど、初心者にうってつけです。 花びらの写真は、このキングのものです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 ![]() 【 花弁の絨毯 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 5 「ピエール・ドゥ・ロンサール」のパーゴラ仕立てです。 ラージクライマーで、弱い返り咲き、花は、中心部かピンクで外側に行くほど白くなるロゼット咲き。 現在、日本では、グラハム・トーマス(ER)と並び、最も人気の高いつるバラで、2006年に世界バラ会連合の「栄誉の殿堂入り」した名花です。 ただ、枝が硬くトゲが強いこと、植え付け後数年でベーサルシュートが発生しにくくなることなど、やや扱いにくいところが玉にキズと言えます。 パーゴラは、菜園への通路も兼ねており、天井部を屋根型とし、ダークブルーで着色しています。 開花の写真は、昨春の5月20日のものです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 6 「グラハム・トーマス」の壁面仕立てです。 イングリッシュローズを代表するバラで、2009年に世界バラ会連合の「栄誉の殿堂入り」した名花です。 シュラブであり、木立バラとしても仕立てられますが、つるバラとして扱う方が、見応えがあります。 枝はトゲが少なく、細くしなやかで、誘引はしやすいですが、花枝(ステムが」がやや長く、開花時のバランスは今ひとつです。 壁面にワイヤーを張り、扇型に誘引していますが、最も簡単な方法であり、2時間ほどで作業を終えました。 開花の写真は、昨春5月23日の様子です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 7 「アルベリック・バルビエ」のアーチ仕立てです。 オールドローズで一季咲き、ツルが4.5㍍も伸長するラージクライマー。 成木になるとベーサルシュートが発生しにくくなり、やや剪定に工夫が必要です。 花は重みでやや下垂することから、下から見上げる位置に誘引すると見応えがあります。 耐病性は極めて高く、無農薬でも栽培できます。 アーチは幅が2.3㍍ある大型ですが、菜園への入り口にあるため、来園者の通行はなく、誘引は、わざと、ゆるめに伸ばしています。 開花写真は、昨春5月24日です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 8 「ハイルヘンブロー」のポール仕立てです。 爽やかなブルーの花を溢れるように咲かせます。 次々とシュートを出すため、冬に短めに剪定しても花をつけることから、どのような仕立て方にも向きます。 開花の写真は、昨春 5月28日のものです。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 9 「つる桜霞」の壁面仕立てです。 フロリバンダ「桜霞」の枝変わりで、返り咲き。 小輪で、つるはしなやか、当園で壁面に誘引しいますが、ローズポールや小型のアーチなど、多様な誘引が可能です。 ただ、耐病性は高くないことから、定期的な防除が必要です。 開花の写真は、左上が「つる桜霞」です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 剪定前 】 ![]() 【 昨春の開花 】 つるバラ剪定・誘引(ビフォア・アフター) 10 「安曇野」のトレリス仕立てです。 安曇野は、一季咲きのミニのつるバラで、とても花付きが良いバラです。 シュートは、細くしなやかで、とても扱いやすく、この株はガゼボの腰板(ラティス)に誘引していますが、この他、ローズポールにも仕立てています。 開花写真は、昨春、5月24日です。 ![]() 【 剪定後 】 ![]() 【 昨春の開花 】
年末から雨や雪の合間を縫って作業をしていた、つるバラ40本のの剪定・誘引が終わりました。
これから作業をされる方の参考になればと思い、壁面・アーチ・オヘリスク・ローズポールなどの事例を、剪定前・剪定後が比較してご覧いただけるように掲載してみました。 また、撮影場所が必ずしも同一アングルではありませんが、前年開花時の様子も併せて掲載しました。 最初は、バラ園正面入り口のアーチで、「フェリシテ ペルペチュ」です。 つるは4㍍ぐらい伸長しますが、細めでしなやかです。 春の写真は、植え付け2年目で、まだアーチセンターまでつるが届いていません。 手前の赤花は、オベリスクの「キング」で、後出します。 ![]() 【 アーチ フェリシテ ペルペチュ 2014春 】 ![]() 【 アーチ フェリシテ ペルペチュ 剪定前 】 ![]() 【 アーチ フェリシテ ペルペチュ 剪定・誘引後 】 ![]() 【 アーチ フェリシテ ペルペチュ 剪定・誘引後 】 パーゴラの「アンジェラ】です。 極めて花つきがよく、耐病性にも優れており、つるは3㍍ぐらい伸長します。 ![]() 【 パーゴラ アンジェラ 2014春 】 ![]() 【 パーゴラ アンジェラ 剪定前 】 ![]() 【 パーゴラ アンジェラ 剪定・誘引後 】 ![]() 【 パーゴラ アンジェラ 剪定・誘引後 】 ローズポールの「安曇野」です。 小輪のとても花つきの良いバラで、つるは細くしなやかでとても扱いやすい品種です。つるは2.5㍍ぐらい伸びますが、鉢で小さく仕立てることもできます。 ローズポールは、電柱古材を活用しています。 ![]() 【 ローズポール 安曇野 2014春 】 ![]() 【 ローズポール 安曇野 剪定前 】 ![]() 【 ローズポール 安曇野 剪定・誘引後 】 オベリスクの「キング」です。 強健で花もちも優れています。 つるはトゲがほとんどなく、しなやかで扱い易いバラです。 ![]() 【 オベリスク キング 2014春 】 ![]() 【 オベリスク キング 剪定前 】 ![]() 【 オベリスク キング 剪定・誘引後 】 トレリス状の 「つるアイスバーグ」です。 殿堂入りバラ「アイスバーグ(フロリバンダ)」の枝変わりで、ベーサルシュートの発生がほとんどありませんので、サイドシュートを大切にして誘引する必要があります。 仕立ては、特注のトレリス状のもの(直径50㎝、地上高200㎝)に絡ませています。 ![]() 【 トレリス状 つるアイスバーグ 2014春 】 ![]() 【 トレリス状 つるアイスバーグ 剪定前 】 ![]() 【 トレリス状 つるアイスバーグ 剪定・誘引後 】 パーゴラの「ピエール・ドゥ・ロンサール」です。 殿堂入りバラで、人気品種です。 つるは、やや硬く、壁面への誘引が適しているように思いますが、当園では、屋根形パーゴラに誘引しています。 植え付け後数年経つと、ベーサルシュートの発生は少なくなる傾向があります。 ![]() 【 パーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 2014春 】 ![]() 【 パーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 剪定前 】 ![]() 【 パーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 剪定前 】 ![]() 【 パーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 剪定・誘引後 】 ![]() 【 パーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 剪定・誘引後 】 小屋壁(トレリス)の「つるレッドミニモ」です。 ミニチュアローズ「レッドミニモ」の枝変わりで、非常に良く花を咲かせます。 ![]() 【 トレリス つるレッドミニモ 2014春 】 ![]() 【 トレリス つるレッドミニモ 剪定前 】 ![]() 【 トレリス つるレッドミニモ 剪定・誘引後 】 壁面のイングリッシュローズの殿堂入りバラ「グラハム・トーマス」です。 シュラブローズですが、つるバラとして仕立てた方が良いように思います。 春以降も良く花を付けます。 選定作業の参考として、仮剪定時のものを併せて掲載しました。 ![]() 【 壁面 グラハム・トーマス 2014春 】 ![]() 【 壁面 グラハム・トーマス 剪定前 】 ![]() 【 壁面 グラハム・トーマス 仮剪定 】 ![]() 【 壁面 グラハム・トーマス 剪定・誘引後 】 壁面の「つる桜霞」です。 樹勢が強く、枝は3㍍ぐらいに伸びます。 シュート更新をしないタイプで、古枝が長く生き続け、ステムが短く、まとまりやすいバラです。 ![]() 【 壁面 つる桜霞 2014春 】 ![]() 【 壁面 つる桜霞 剪定前 】 ![]() 【 壁面 つる桜霞 仮剪定 】 ![]() 【 壁面 つる桜霞 剪定・誘引後 】 アーチの「アルベリックバルビエ」です。 枝は柔軟で、5㍍ぐらいにも伸びます。 しなやかに咲く風情とするため、誘引をややゆるめにしています。 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 2014春 】 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 剪定前 】 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 剪定前 】 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 剪定後 】 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 剪定後 】 ![]() 【 アーチ アルベリックバルビエ 剪定後 】 以上、つるバラの剪定前・後をまとめてみました。 ご参考になれば幸いです。
秋バラに向けて、木立バラの夏剪定の方法を紹介します。
9月になり、過ごしやすい夜が増えてくると、バラは少しずつ体力を回復して、あちこちから新芽が出始めます。 四季咲き木立性のバラは、9月上旬に「夏剪定」を行い、株をリセットさせると、10月中旬頃から、美しい秋バラをまとめて咲かせることができます。 ◎ 夏剪定の目的 ● 開花期を調節 開花時期を揃えて、美しい花をまとめて咲かせます。 ● 良い花の時期に咲かせる 気温の変化に沿って剪定し、10月中旬~11月上旬に開花させます。 ● 良い芽を出す 枝ごとの栄養バランスを改善し、力強い開花枝をつくります。 ● 樹勢を確保し病害虫を抑える 不要枝や弱小枝の間引きを合わせて行い、必要な枝に養分を集中させ、樹勢を確保します。また株内部への日当たりや風通しを良くし、病害虫の発生を抑えます。 ● 新苗に花を咲かせる 今春植えた新苗は、これまでは株の養成を目的として、蕾や花を摘み続けて来ましたが、夏剪定を行って秋バラを咲かせます。 秋バラを咲かせることにより、これまで養成してきた枝が硬化し、来春に良い芽が伸びます。 ◎ 対象となるバラ ● ハイブリッド・ティ、フロリバンダ、四季咲きイングリッシュローズ 等 なお、つるバラ・一季咲きのオールドローズ等は、夏剪定を行いません。 ◎ 夏剪定の時期 ● 9月上旬 出雲市平野部で、平年の気温推移を前提として、10月中旬~11月上旬に開花させることを想定しています。 ◎ 剪定後の開花日数 バラの剪定後開花日数は、気温(積算温度)が最も強く影響しますが、この他、品種の特性、剪定位置の高低等にも左右されます。 ● 品種の特性 早咲き・遅咲きは、それぞれの品種特性であり、この早晩は、株ごとに春バラの開花時期を記録することで確認できます。 一般的に、早咲き品種は剪定後35~40日、遅咲き品種は50~55日で開花します。 ● 剪定位置 枝の剪定位置の高低も開花日数に影響します。 高い位置で剪定(浅剪定・3番花枝剪定)すると早く芽吹き、低い剪定(深剪定・2番花枝剪定)を行うと芽吹きが遅くなります。 また、高い位置での剪定は、枝数が増えて花はやや小さめとなり、低い位置ではその逆となります。 以上の相関から、例えば、「8月下旬の気温の高い時期に、早咲き品種を、高い位置で剪定する」と、最も開花日数の短い組み合わせとなります。 また、最初に遅咲き品種を剪定し、その後10日程度ずらして早咲き品種を切ると、結果として、ほぼ同時期に開花させることができます。 ◎ 具体的な剪定方法 通常の状態であれば、8月下旬には3番花が咲いており、1・2番花と同様の花後剪定という考え方に立てば、現在開花している3番花枝の中程で剪定することになります。 しかし、夏剪定は、この通常の剪定位置ではなく、より力強い花枝を出させるために、一段下(古い枝)まで切り下げることが基本です。 また、今春新植した新苗で、これまで株養成のために摘蕾していたものも、少し下まで切り下げて、秋バラを咲かせます。 ただし、病気や夏バテで落葉したバラは、株を養生するために、秋バラはあまり期待せずに、来春に備えて、通常の花がら摘みに止めましょう。 ● 木立樹形の場合 2番花枝まで切り下げることを基本としますが、状況に応じて3番花枝を混ぜて切ります。 高さとしては、2/3を残すことを目安とします。 いずれの場合も、充実した5枚葉の上で切りましょう。 ● シュラブ樹形の場合 シュラブタイプのバラは、あまり深く剪定すると花芽が付きにくいものがあり、木立樹形よりも浅めに、3/4を残すようにしましょう。 ● 全ての枝を切る 株全体をリセットするために、蕾も全て剪定します。 ● 不要枝・弱小枝を間引く 枝数を少なくし、残した枝を充実させます。 ● 株全体として、なだらかな山型とする 開花時に美しい樹形となります。 ![]() ◎ 夏剪定後の管理 ● 消毒 耐病性品種や修景バラ等は別として、ウドンコ病・黒星病の予防を行います。 ● 追肥 リンサン成分の多い山型肥料を、剪定1週間前頃に施肥すると効果的です。 ● マルチ 雑草と病気対策も兼ねて、バーク堆肥等でマルチすると、株の生育が安定します。 ● 台風対策 秋の台風シーズンに備えて、支柱を補強しましょう。
木立バラの冬剪定については、前回の記事(2014・01・28 株のリフレッシュ 自分の望むバラをイメージして剪定)で、技術的ポイントを紹介しましたが、わかりづらいところもあったかと思います。
今回は、ふれあい ジョウラクローズガーデンの、木立バラの剪定前・後を写真で紹介します。 最初は、剪定後の全景です。 ![]() 【 全景 】 次に、ハイブリッドティを4品種、剪定前・剪定後のものです。 ハイブリッドティは、大輪種であり、枝数を少なくするよう切り下げています。 最初は、カトリーヌ・ドゥ・ヌーブです。 ![]() 【 カトリーヌ・ドゥ・ヌーブ 剪定前 】 ![]() 【 カトリーヌ・ドゥ・ヌーブ 剪定後 】 次は、ソリドールです。 ![]() 【 ソリドール 剪定前 】 ![]() 【 ソリドール 剪定後 】 次は、ラブです。 ![]() 【 ラブ 剪定前 】 ![]() 【 ラブ 剪定後 】 最後は、黒真珠です。 ![]() 【 黒真珠 剪定前 】 ![]() 【 黒真珠 剪定後 】 次は、フロリバンダコーナーの写真です。 ![]() 【 フロリバンダコーナー 】 アイスバーグ、紅、花霞、ハニーブーケの4品種を紹介します。 フロリバンダは、中輪房咲であり、ハイブリッドティに比べて、枝数を多く残しています。 剪定前の写真を撮り忘れていましたので、剪定後の写真のみです。 ![]() 【 アイスバーグ 剪定後 】 アイスバーグは、品種の特性として、株元からベーサルシュートが出ないため、間引き剪定は行わず、切り戻しのみをしています。 ![]() 【 紅 剪定後 】 ![]() 【 花霞 剪定後 】 ![]() 【 ハニーブーケ 剪定後 】 次は、イングリッシュローズの3種です。 イングリッシュローズは、シュラブ系であり、浅く剪定枝し枝数を多く残しています。 ![]() 【 クレア・オースチン紅 剪定後 】 ![]() 【 パット・オースチン 剪定後 】 ![]() 【 モリニュー 剪定後 】 次は、修景バラのピンクノックアウトで、このバラは、刈り込みばさみでの剪定も可能です。 ![]() 【 ピンクノックアウト 剪定後 】 次は、オールドローズの3種です。 オールドローズは、深く切り下げると花付きが悪くなる品種が多いことから、浅く剪定しています。 ![]() 【 ブラッシュノアゼット 剪定後 】 ![]() 【 グルス アンテプリッツ 剪定後 】 ![]() 【マダム ルフレッド ルージュモン 剪定後 】 最後は、原種のバラを2種紹介します。 ハマナスとタカネバラで、いずれも枝先を整える程度の剪定です。 ![]() 【 ハマナス 剪定後 】 ![]() 【 タカネバラ 剪定後 】 木立バラは、樹形(ブッシュ・シュラブ)により開花習性が異なることから、各々のタイプに応じた選定を行うことが、良い花を咲かせるポイントです。 前回の記事と合わせてご覧いただければ幸いです。 |
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